ブルネイからミリ(マレーシア)へ陸路で入国してみた。【2023年3月】

ブルネイ側のイミグレーション、マレーシアとブルネイの国境、Brunei–Malaysia border 旅行記
マレーシアとブルネイの国境、ブルネイ側のイミグレーション

みなさんこんにちは!今回はブルネイの首都、バンダル・スリ・ブガワン(以下BSB)からミリ(マレーシア、サラワク州)に陸路での移動に挑戦してみましたので、その行程を紹介したいと思います。

ブルネイからミリへの陸路での移動は可能?

結論から言うと、ブルネイからミリへの陸路での移動は「可能」です。ただし注意点があります。

それは、コロナ禍前まで運行していた「ミリ行きの直行バスが廃止になった」ということ。

つまり、自分で公共バスやタクシーを乗り継いで国境越えをする必要があります。

方法が分かってもなかなか一筋縄では行かないのが陸路の国境越え。実際にやってみると所々で注意すべき点が見えてきました。

バンダル・スリ・ブガワンで情報収集

まず、私が渡航する以前に集めたネットの情報では、BSBからミリ行きの国際バスが出ており、乗ってしまえば楽々ミリに到着できる・・・とのことでした。

しかし、実際現地に行って周辺で地元民に聞きこむと、誰に聞いても「ミリ行きのバスはない」との返事で、宿の人に聞いても、近くの旅行代理店でも同じ。

そんな中あきらめずに、とある旅行代理店を尋ねるとミリへ行けるであろう方法(スタッフさん達も未経験)を教えてくれました。

その方法は・・・

  1. BSBからセリア(Seria)という街までバスで行く
  2. バスを乗り換えてクアラ・ブライト(Kuala Belait)へ行く
  3. Dart(ブルネイ専用のタクシー配車アプリ)を使って国境まで移動する
  4. ブルネイ・マレーシア国境を歩いて越える
  5. マレーシアでタクシーorGrab(マレーシアで使える配車アプリ)を使ってミリへ移動する

直行バスに比べるとなんとも面倒な行程ですが、行けるのであればありがたい!ということで、この方法を試してみることにしました。

ちなみに情報を提供いただいたのは”Freme Bandar Office”というBSB中心部のビルの上階に入っている旅行代理店で、日本人のスタッフさんがいらっしゃいます。

終業時刻過ぎに突然伺ったのにも関わらず、懇切丁寧に情報を提供していただきました。

個別の要望に応じたツアーも組んでいただけるとのことで、今度ブルネイに行く際はぜひともアレンジをお願いしたいところです。

バンダル・スリ・ブガワン~クアラ・ブライトまで

まずBSBからセリアまで行くバスは街の中心部にある「BSBバスターミナル」から出ています。

公共バスは基本的に車体に番号が振ってありますが、Seria行きのバスは例外で車体に”Seria”と書いてあります。

また、バスは基本的にどの路線も料金は1ドルなのですが、この路線は長距離を走るため、6ドルかかります。

私は宿の人に出発時間を聞いて朝8時にウォーターフロントの前のバス停から乗りました。(ブルネイのバスは基本的に時刻表がないので、何時に来るかは地元の人に聞いてください)

普通の路線バスなので、途中で人を載せたり降ろしたりしながら、約2時間かかってセリアに到着しました。

ブルネイ_セリアのバスターミナル,Brunei _ Seria bus terminal
セリアのバスターミナル

運転手のお兄さんにクアラ・ブライト行きのバスの場所を尋ねると、すぐ近くに泊まっていた紫色のバスに乗ればよいとのこと。

20分ぐらい待っていると運転手が現れ、乗客も乗り込んで出発しました。こちらの料金は1ドル。

途中市街をあちこち周りながら進むので、ちゃんと目的地にたどり着けるのか不安になりますが、最終的にクアラ・ブライトのバスターミナルに到着します。

セリアとクアラ・ブライトを結ぶバス、A bus between Seria and Kuala Belait
セリアとクアラ・ブライトを結ぶバス、写真はクアラ・ブライトのバスターミナルで撮影

朝8時にBSBを出発してクアラ・ブライトに到着するともうお昼近くでしたので、この街で昼食をとりました。

クアラ・ブライトから国境越え

ここからはタクシーで、”Dart”という配車アプリを初めて使いました。

現在地と目的地を指定して、車を呼ぶところは”Grab”と一緒なのですが、ちょっと違ったのは送信した後、運転手がすぐに電話をかけてきたこと。

送信してすぐに「今どこにいるの?」と運転手から電話がかかってきました。え、これって現在地が伝わってないの・・・?

通話後もSMSを通してメッセージを送ってきたので、現地で使える電話番号がない人は注意が必要です。(基本的に電話やメッセージを送ってくる人が多いようなので、使えない場合は予約時に電話やメッセージが使えない旨とどこで待っているかをnoteに書いておくとトラブルを回避できるようです)

バスターミナルからDartを利用して、国境までは16.6ドルでした。金額の感覚としては日本のタクシーと同じぐらいでしょうか。やっぱりバスは激安です。

ちなみに、運転手のおっちゃんにミリに本当はバスで行く予定だったことを伝えると、バスはもちろんタクシーもコロナの影響でルールが変わり、国境越えができなくなったことを教えてくれました。

国境のイミグレーションは完全に車仕様です。歩行者用のルートはありません。

ブルネイ側のイミグレーション、マレーシアとブルネイの国境、Brunei–Malaysia border
マレーシアとブルネイの国境、ブルネイ側のイミグレーション

ですが上の写真を撮っていると警備員のお兄さんが来てくれて、マレーシア側に行く旨を伝えると車の列の一番前に入れてくれました。

ブルネイのイミグレーションからマレーシアのイミグレーションまでは車道を徒歩で移動です。

マレーシアとブルネイの間の道
マレーシアとブルネイの間の道、歩道なんてない

マレーシアで再びドライブスルー方式のイミグレーションを通るとマレーシアへの入国は完了です。

マレーシア入国後~ミリへ

マレーシアとブルネイのマレーシア側のイミグレーション,The Brunei–Malaysia border
ブルネイとマレーシアの国境、マレーシア側のイミグレーション

マレーシア入国後は”Grab”でタクシーを呼びます。しかしまたここでトラブルが・・・というのは車がつかまらない!

Grabを日々使っている人には当たり前のことなのかもしれませんが、Grabは近くにいる車を呼んでくれる仕様です。

そのため、近くで利用できる車がいなければリクエストを送ってもヒットしません。

これはもうイミグレーションの事務所でタクシーを呼んでもらうか、ヒッチハイクか・・と悩みながらリクエストを送り続けること30分、奇跡が起きました。

ピコーン!(リクエストが通った音)なんと、私とは逆にマレーシアからブルネイへ陸路国境越えをする欧米人を載せたGrabタクシーが丁度イミグレーションに到着したのです。

なんとタイミングのいいことか、無事その車に乗ってミリへ行くことができました。

マレーシア_ミリの市街地_The Imperial Mall
ミリの市街地_The Imperial Mall

ミリの中心部までは40分ほどで料金は39RM、やっぱりマレーシアのGrabは安いです。

運転手のお兄さんになかなかGrabタクシーがつかまらなかったと言うと、「まぁそうだろうね」って。

まとめ

ブルネイのバンダル・スリ・ブガワン(BSB)からマレーシアのミリへは以下のルートで陸路での国境越えが可能です。

  1. BSBからセリア(Seria)までバスで行く
  2. バスを乗り換えてクアラ・ブライト(Kuala Belait)へ行く
  3. Dart(ブルネイ専用のタクシー配車アプリ)を使って国境まで移動する
  4. ブルネイ・マレーシア国境を歩いて越える
  5. マレーシアでタクシーorGrab(マレーシアで使える配車アプリ)を使ってミリへ移動する

注意点としては

  • BSBからミリ行きの直行国際バスは廃止になっている。
  • Dartを使う場合は配車リクエストを送ると運転手が電話やメッセージで位置を聞いてくる可能性あり→電話を使えるようにしておくor予約時に対策が必要。
  • マレーシア入国後の移動手段としてGrabがつかまるかは運次第。普通のタクシーを呼ぶ必要があるかも。

ということが挙げられます。

この記事が皆さんの旅の参考になれば幸いです。では楽しい旅を!

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